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Posted by チェスト at

2011年08月21日

心に…

 TVで名場面SPをやっていた
 その中で、宮本信子さんが今この時だから…(放送は4月か5月)と
 三好達治さんのこの詩の一部を朗読されました



 『 涙をぬぐって働こう 』 
              
  みんなで希望をとりもどして涙をぬぐって働こう
  忘れがたい悲しみは忘れがたいままにしておこう
  苦しい心は苦しいままに
  けれどもその心を今日は一たび寛ごう
  みんなで元気をとりもどして涙をぬぐって働こう

  最も悪い運命の台風の眼はすぎ去った
  最も悪い熱病の時はすぎ去った
  すべての悪い時は今日はもう彼方に去った
  楽しい春の日はなお地平に遠く
  冬の日は暗い谷間をうなだれて歩みつづける
  今日はまだわれらの暦は快適の季節に遠く
  小鳥の歌は氷のかげに沈黙し
  田野も霜にうら枯れて
  空にはさびしい風の声が叫んでいる

  けれどもすでに
  すべての悪い時は今日はもう彼方に去った
  かたい小さな草花のつぼみは
  地面の底のくら闇からしずかに生まれ出ようとする
  かたくとざされた死と沈黙の氷の底から
  希望は一心に働く者の呼び声にこたえて
  それは新しい帆布をかかげて
  明日の水平線にあらわれる
  
  ああその遠くからしずかに来るものを信じよう
  みんなで一心につつましく心をあつめて信じよう
  みんなで希望をとりもどして涙をぬぐって働こう
  今年のはじめのこの苦しい日を
  今年の終りのもっと良い日に置き代えよう

  

 最後まで知りたくて調べました
 この詩は、終戦の翌年に書かれた詩だそうです
 ジ~ンときましたくすん



     


Posted by しずく at 00:17 │Comments(0) │日常